動画紹介

講義の概要

1. 聖書学について
・歴史学　…　相対的、客観的、理性的
　　　　　　　　　　↕
　　　　　　　　絶対的、主観的、感情的・心情的　　　　　　　
・聖書　…　 歴史的文書　☜　聖書学者
　　　　 …　 信仰の書（聖典）　☜　信仰者　　　
　例：「いちじくの木」のエピソード（マルコ11:12-25）
　☆史的イエスと福音書記者を区別
・特定の神学や教派・教義（教会の教え）に偏らない！護教的解釈を諌止し、狂信を防ぐ役割

・参考文献の案内

2. 新約聖書について
　聖書＝旧約聖書（39文書）＋新約聖書（27文書）

2. 1．27文書（目次参照）
　福音書（4）：マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ
　使徒言行録
　手紙（21）：パウロ書簡（13）、一般の書簡（8）
　　　☆真正パウロ書簡（7）
　ヨハネ黙示録

2. 2．執筆年代
前4年　イエスの誕生
後30年頃　イエスの十字架刑
50-60年　パウロの手紙（最古は1テサロニケ書）
　　☆70年　エルサレム神殿の崩壊☆
70年前後　マルコ福音書
80年代　マタイ福音書、ルカ福音書
90年代　ヨハネ福音書
120-150年　ペトロの手紙ニ　
　　☞　目次の配列順 ≠ ”N‘㏇

2. 3．正典時期
　　367年　アレクサンドリアの司教アタナシウス
　　393年　ヒッポ会議　正典の確定
2. 4．時代背景（ヘレニズム文化）
　　アレクサンドロス大王の遠征（前4世紀末）
　　ギリシア語（国際語）
　　「70人訳聖書（LXX）」（セプトゥアギンタ）

2. 5．新約と旧約の関係
　　契約・約束、シナイ契約（十戒）
　　新しい契約＝十字架の贖罪による救いの約束
　　キリスト信仰＝ナザレのイエスをキリストと信じる

2. 6．文学類型（ジャンル）
　形式、内容、機能など
新約聖書の4つの文学類型
①古代伝記物語
②歴史書
③書簡（手紙）
④黙示文学
古代伝記物語
　①史実性、歴史的信憑性は二次的
　②客観的よりは主観的判断を重視
　③心理的分析はあまりない
　④道徳的、教訓的傾向
　⑤護教的、論争的傾向

2. 7. 福音書の特徴
①受難物語
②キリスト信仰（神学的主張）
　☆聖書解釈上の注意点
　　聖書テキストには二つの要素（層）が混在
　　1）過去の出来事
　　2）過去の出来事についての意味付け・解釈
③宣教目的（外部向け）と共同体の手引書（内部向け）
　☆福音書の目的（ヨハネ20：31）
☞　「信仰」の書

資料

総時間数

1時間53分秒

撮影年月日

2021年3月1日